消極的バストアップ

女性も中年になると乳房が下がってきて、「ニュートンが万有引力を発見したからいけないんだ」、とか、「子供に吸われたから」とか、いろいろな言い訳を耳にします。

ニュートンはともかく、子供に吸われたから、というのは大きな原因に違いありません。正確に言うならば、子供に吸わせるため乳腺が肥大し、これに伴って皮膚が最大限のびる(時にひび割れを伴う)。授乳を終えて乳腺が萎縮しても、伸びた皮膚は元に戻らない。だからしぼんでしまう。これは、子供が吸って縮んでしまったのとはちょっとだけ違うと思います。

それはともかく、引力に逆らったり、乳腺の活発化を意志で抑えたりすることはできませんので不可抗力です。バストアップのためには他の方法を考えるしかありません。

ところで、初老以降の男性で、乳房部分がゆるんだり垂れ下がったりしている人を見かけます。この現象は、みなさん、加齢により皮膚が弛んだ、と考えがちです。しかし、歳をとったからといって、皮膚はほとんど伸びないでしょう。つまり弛みは、筋肉などの内部組織の萎縮によって起こったと考えられます。このような方達でも、毎日適度な筋トレをすれば、胸筋のまるい膨らみは復活するはずです。もちろん、消化器や循環器の限界があって、十分な運動ができない段階に達していることもありますが。

また女性の場合に戻りますと、若い頃に充実していた、筋肉、脂肪、乳腺などの内部実質の中で、うまく復活できるのは筋肉のみです。従って、前回の記事でご紹介した大胸筋、小胸筋を肥大させ、皮膚を全体的に引っ張り上げて消極的バストアップをはかりましょう。